一般論として・・・

電機業界に属していると、合併、買収は日常茶飯事である。どの分野もナンバー1か2しか利益が出ないという異常な状況である。なので、合併あるいは買収し、企業規模の拡大、コスト削減ということになってしまう。


元々この業界は『前よりいいもの』を『前より安く』、『よそより早く』、作らなくてはならないという、ジレンマの固まりみたいな業界である。書いてみると『早い安いうまい』の吉野家のようでもある。消費する側からするといいんだけれど、作っている側からすると、たまったもんじゃない。かといって、前よりいいもの(画面がでかいとか、PCのスピードが高いとか)を高く売ろうとすると全く売れないのである。今考えるとイヤな業界かなと思う。電機は花形みたいに言われるけど、確かに売っているもの(でかい画面とかiPodとか)は鉄鋼とかに比べると華やかだけど、実際に作っている方は大変なんだよう。投資にはものすごいお金がかかるし(特に半導体系)、難易度は高いし、それでも儲からない時があるというか、前にも書いたけど、ナンバー1、2しか儲からない。


この状況はデジタルになって加速した。デジタル化は利便性からすると、いいんだけど、作る方からすると簡単になってしまった。日本の企業のアナログ技術は世界一であったけど、デジタルになり、多少のエラー補正ができるようになると、極端に言えば、もうどこでも誰でも部品を買ってくれば作れるのである。あー、悲しきデジタルなのである。


まぁ、こう書きつつも自分もその恩恵にあずかっているんだけどね。でも、稼ぎが無くなっては元も子もない。


念のために書くと、うちの会社が潰れたとか、失業したとか言う話ではないです。