今日の一枚、マーラー交響曲6番、いわゆる「悲劇的」マイケル・ティルソン・トーマス指揮、サンフランシスコ交響楽団


 地元のシンフォニーである。名前の通り悲劇的なのであるが、そういうことはあまり感じさせない。ゆっくり目なテンポではあるが、鈍重さは全くなく、MTTらしい切れ味が随所に出てきている好演である。
 こっちに来て初めて何回もシンフォニーを生で聴いているが、やっぱ生はいい。S/N比∞に近く、スピーカーの音よりもかなり大きく、耳だけでなく体で聴くようなかんじである。
 この演奏はライブで、あの9/11の数日後に演奏は行われた。実は我々もその演奏会にいたのである。実際には何日かの演奏会のおそらくつぎはぎでこのCDは作られていると思う。思い起こせば、ああいう事態だったので、その日になるまで演奏会が行われるかわからなかった。それだけに演奏会はすばらしく良かった。もしかして「初」「生」「マーラー」だったのである。
 最終楽章では本当にでかいハンマーが本当に鳴って曲を知らないかみさんが飛び跳ねたのを覚えている。あれ最後のとこだったか。でも、本当に生で聴き甲斐がある曲であった。